所長挨拶
流域一体となって浸水被害を軽減

【河川事業について】
2級河川巴川をはじめとする管内の各河川では、流域一体となって浸水被害の軽減に取り組む「流域治水」の加速化を図る。
22年9月の台風第15号により多くの浸水被害が発生した巴川流域では「浸水対策重点地域緊急事業」により、静岡市の下水道整備などと連携して浸水被害軽減対策を推進する。
25年度は、麻機遊水地第2-1工区において年度末を目途に豊地エリアの整備を完了させる。また、巴川本川では横断する千歳橋や富士見橋の架け替えなどに向け、事業説明会の開催などを通じ地域の理解を得ながら必要な調査・設計や関係者との調整を進める。支川の大沢川では巴川合流点から約350m区間の護岸嵩上工事を実施する。
この他、近年の豪雨の激甚化・頻発化に対する事前防災対策として、1級河川藁科川や丸子川、2級河川興津川や庵原川など管内河川における河床掘削や護岸整備などを進める。
【三保松原の景観対策】
清水海岸では、13年6月に「三保松原」が世界遺産「富士山」の構成資産として登録されたことを受け、現在の消波堤を突堤などに置き換えることで、「背後地の防護」と「芸術の源泉にふさわしい景観」を両立する景観改善の取組を進めている。
25年度は清水海岸の侵食対策として養浜事業の継続により越波を防ぐために必要な砂浜幅80メートル以上を確保しながら、年度末を目途に2号新堤(南)の整備を完了する。
【その他の海岸事業】
静岡海岸では、静岡県第4次地震被害想定を踏まえ策定された「静岡県地震・津波対策アクションプログラム2023」に基づき、全体計画約8キロ区間で海岸堤防嵩上げや粘り強い構造への改良工事などの津波対策を進めている。昨年度までに安倍川河口部から東側の約6・9キロ区間の整備が完了し、25年度も引き続き約200メートル区間の延伸整備を進める。
【砂防事業について】
管内には、土砂災害警戒区域が3,009カ所あり、施設整備などのハード対策とともに区域内における行為制限や危険区域の現地表示といったソフト対策を進めている。
25年度は、砂防事業では「勘兵衛沢」など15渓流で砂防堰堤の整備や調査・設計を進めるとともに、「杉尾川」など3渓流で既存堰堤の改築や調査・設計を進める。
急傾斜地崩壊対策事業では「丸子赤目ケ谷B」など25カ所で対策を進める。
地すべり対策事業では、「口坂本NO.2」において排水トンネルの整備に向けた調査・設計を進める。
【災害復旧事業などについて】
22年9月の台風第15号により被災を受けた公共土木施設の復旧については、安倍川水系油山川の災害関連緊急砂防事業により進めてきた砂防堰堤2基の整備が昨年度末に完成したほか、25年出水期前を目途に災害復旧工事が概ね完了する見込みである。
また、昨年8月の台風第10号災害に伴い査定決定を受けた20カ所(河川災害20カ所)については25年出水期前までに4カ所が完了し、残る災害復旧工事についても出水期の安全対策等を実施した上で11月以降に工事を再開し、年度内の完成を目指す。
このほか、豪雨により家屋被害が発生した箇所では国から災害関連緊急事業の採択を受け、砂防では慈悲尾東上沢の砂防堰堤整備、急傾斜地崩壊対策事業では内牧内宮Aにおける斜面対策工事を進める。
【公園関係の事業について】
草薙総合運動場の施設改修、維持修繕を実施する。
【建築関係の事業について】
県営住宅整備事業では、管内に48団地、約4,050戸ある県営住宅について「県営住宅再生計画」に基づき、老朽化した住棟の建て替えなどの工事を実施している。25年度の建て替え事業では、興津団地A棟の工事を引き続き進めるとともに、駒越団地2号棟、登呂団地の工事に着手する。
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