駿河湾早わかりガイド

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ページID1025741  更新日 2024年3月30日

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駿河湾早わかりガイド 日本一深い湾、駿河湾について

日本列島の中央、静岡県の海の玄関口

駿河湾は、日本列島のほぼ中心、静岡県にある湾であり、世界文化遺産である「富士山」の南側に広がる海です。
伊豆半島南端の石廊崎と御前崎を結ぶ湾口は、約56キロメートル。 奥行きは、約60キロメートル、表面積は約2,300平方キロメートルにおよびます。 また、深さは、最も深い地点で水深2,500メートルとなり、日本一深い湾です。

イラスト:駿河湾の位置と規模解説図

最深部2500mの日本一深い湾は いまから60万年前に誕生

駿河湾の誕生は、約60万年前にさかのぼります。
日本から、はるか南方数百km先の太平洋の海底に沈む火山群(現在の伊豆半島)が、フィリピン海プレートの移動によって北上し、日本に衝突して、駿河湾ができました。湾内にはフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界である「駿河トラフ」が通っているため、最深部は2500メートルと、日本一の深さになっています。

イラスト:駿河湾周辺の海底プレート解説図

イラスト:プレート移動による駿河湾の誕生の流れ図

富士山との高低差6000m ダイナミックな海底地形

駿河湾の水を抜くと、ダイナミックな海底地形が姿を現します。海底勾配は非常に大きく、湾の最奥部では海岸からわずか2キロメートルほどで、水深 500メートルに達します。
また湾奥から湾口まで深さ1000メートル以上の海底峡谷が連なっており、それは九州沖を通り、台湾まで続いています。
標高3776mの富士山と、湾の最深2500mとの高低差は6,000m以上。日本一の高さと日本一の深さです。
美しい富士山との鮮やかなコントラストは、海底から続いているのです。

写真:富士山と駿河湾

駿河湾海底地形図

黒潮系、亜寒帯系、太平洋の 三つの海洋深層水の存在

海底勾配が急である駿河湾には、陸域から近いところに、太平洋深層水をはじめとする三種類の深層水が存在します。
太陽光がほとんど届かない深海は、植物性プランクトンによる光合成も行われず、また浅い海の海水とも混じり合わないことから、海洋深層水は「低温安定性」「清浄性」「高栄 養性」などの優れた特性をもっています。海洋深層水は、多様な生物を育み、駿河湾の 恵みをより深いものにしています。
静岡県では、海洋深層水「黒潮系深層水」の、食品や医薬品などへの利用をすすめています。
これも日本一深い湾がもたらす恵みの一つです。

イラスト:3層の海洋深層水解説図

豊かな湧水でつながる、富士山と駿河湾

富士山に降る雨や雪は年間約25億トン。これらが大地に染み込み濾過されながら地下水となり、湧水として地表に現れます。
駿河湾の沿岸には、湧水の名所が数多くあり、豊かな自然を育みながら駿河湾に注ぎ込み、サクラエビなどの海の恵みを育んでいます。また、駿河湾の海底でも湧水が確認されており、現在、海底湧水の研究を進めているところです。
駿河湾と富士山は、豊かな湧水でつながっているのです。

イラスト:海底湧水解説図と写真

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