教育現場における感染症予防対策

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1072082  更新日 2025年5月15日

印刷大きな文字で印刷

教育現場の皆様に意識していただきたいこと

 学校は、児童や生徒等が1日の大半を過ごし、「集団生活」を営む場であります。そのため、感染症が発生した場合、感染が拡大しやすく、こどもの学校生活にも影響します。毎年、インフルエンザの学級閉鎖も各地で報告されています。

 今後新たな感染症がいつ発生するかわかりません。こどもたちを守るために、正しい知識や情報を持ち、対応することが重要です。

 感染症は誰もが罹り、感染させる可能性があります。完全に予防することはできませんが、感染を広げない対策を講じることはできます。特に、こどもは成人に比べて抵抗力が弱いため、感染症にかかりやすく、広めやすい集団です。また、罹患しても軽症で済むことが多いですが、重症化リスクのある乳幼児や高齢者等の家族や親族に感染拡大させないよう、児童・生徒間で感染を拡大させないことも重要です。

日頃から地域でどのような感染症が流行しているのか、どのような感染対策がとれるのか、後に紹介する、県のコンテンツ等を活用し、この機会に是非知ってください。

「感染」とはどのような状態か

 そもそも「感染」とは、どのような状態のことを言うのでしょうか。「感染」とは、ウイルスや細菌、真菌(カビ)等の微生物が、宿主の体内に侵入し、臓器や組織の中で増殖することを言います。

 「感染」が成立するためには、3つの要因があります。1つ目は、感染症の原因となる細菌やウイルス等といった「病原体(感染源)」の存在。2つ目は、病原体が人の体の中に入る「感染経路」。3つ目は、感染症をもらう人である「感受性宿主」です。この3つの要因が揃って初めて感染が成立します。言い換えてみれば、この3つの要因が揃わなければ感染は成立しません。

 そのため、図1のように、どこか1ヶ所でも断ち切れば、感染は予防できると言えます。

 

感染が成立する3つの要素に関するイラスト
図1

教育現場における重要な感染対策

 学校現場のおいて身近にでき、重要となる対策は、「手洗い」の徹底です。手洗いの目的は、前述した、感染成立のための3つの要素のうち、「感染経路」を断ち切るために行うものです。

 細菌やウイルスなど感染を引き起こす病原体は、図2のように、主に「目・鼻・口」から体の中に入り込みます。

 そのため、自分の手についた病原体を、自分や自分以外の目・鼻・口につけないようにするために、手を洗いをすることで、病原体を洗い流す必要があります。

 また、自分の手についた病原体で、共有環境を汚染させないようにすることにもつながるため、需要な対策のうちの1つといえます。

 登校時や外から教室等に入る時、トイレの後、給食(昼食)の前後などは、図3のように30秒程度かけて、流水と石けんで丁寧に洗うことを意識することが重要です。これらの取組は、児童生徒等のみならず、教職員や、学校に出入りする関係者の間でも心掛けるようにしましょう。

病原体の入り口に関するイラスト
図2
手洗い手順に関する資料
図3

静岡県における取り組みの紹介

 静岡県感染症対策課では、施設向けの感染症対策に関する動画や研修コンテンツの作成や、感染症の情報発信の強化のため、感染症発生状況見える化ダッシュボードの運用を実施しています。

 

(1)感染症発生状況見える化ダッシュボード

 感染症情報を視覚的に表示するシステムです。大きな特徴としては、直感的な操作と多彩なビジュアル表現によって、感染症の発生状況を容易に把握できるようになっています。

 地域で流行している感染症を知ることで、感染拡大の兆候を早期に捉え、適切な感染予防対策を検討することができます。

 生徒や教職員の安全確保、教育活動の継続ができるよう、地域の発生状況の把握に役立ててください。

(2)福祉施設向け感染症対策研修コンテンツ

 主に福祉施設を対象に作成している資料ですが、手洗い動画や感染対策の基礎知識に関する資料等、教育現場においても活用いただけるものが、ホームページ上にアップロードされています。

 当記事に掲載している、図1~3の画像は、資料の一部になります。資料の作成は、県内医療機関の感染管理認定看護師の皆様にご協力をいただいておりますので、安心してご利用いただけます。

 今後も資料内容を充実化させていく予定であり、学校現場においても、日頃の感染予防対策に役立てることができる内容も掲載されていますので、ぜひご活用ください。

 

静岡県感染症対策コンテンツのチラシ

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部医療局感染症対策課
〒411-0801 静岡県三島市谷田2276
電話番号:055-928-7220
ファクス番号:055-928-7100